身体の病気や怪我の時、私たちはためらわず病院に行きます。
同じように、心に不安を感じた時や、心の問題で日常生活がいつもどおり過ごせなくなった時には手当てが必要です。
しかし、心の問題を自覚することは案外難しく、重症化してようやく気付かれることが多いのです。
できるだけ早く心の病気を発見し、適切な治療を行い、再び社会で活躍できるようリハビリテーションを行う医院です。
四葉のクローバーには faith=誠実、hope=希望、love=愛、luck=幸運の4つの意味がこめられており4枚そろって「genuine=真実・本物」の力がそなわるといわれています。
あなたがあなた自身の四葉のクローバーを見つけるお手伝いができれば…と考えクリニックのシンボルマークにしました。
祖父、そして父が精神科医療にたずさわる立場にあったため、私は病院の隣で生まれ育ち、物心つく頃から心の病気のため病院に入院している方々の生活を身近に感じてきました。幼い頃は放課後にこっそり病院に遊びに行き、仲良くしてくださる患者さんに学校であったいろんなことを話したり、患者さんの思い出話を聞いたりして過ごすのが私の日課のひとつとなっていました。
その当時、多くの精神科病院は地域の人々が生活している場所とは離れた場所にひっそりとありました。40年前、精神科医療においては現在のように薬物療法が確立しておらず、「治らない」という決めつけや、精神科の患者さんは、すべてが「危険」という誤解から「患者さんを外界から隔離する」ということでしか、治療をし得なかったからです。
私の祖父の病院に入院しておられる患者さん達も「精神病」ということで外界から遮断された生活を送っておられましたが、そんな制限された生活環境の中でも人間味にあふれ、自らの病気を克服し、社会に復帰したいと懸命に生きておられる方がたくさんおられました。
そして、精神科専門医を目指すべく、福岡大学医学部で研修を始めたときに最初に思ったことがありました。「患者さんが、外界から遮断された病院ではなく、家族や友人と交流を持ちながら、学校や会社に通いながら、また学校や会社に通えるように、治療できる場所があればどんなに社会復帰や自己実現を達成する励みになるだろう」
この考えをもとに、2005年9月に福岡市の中心である薬院で開業することになりました。クリニックでは精神科デイケアを中心に行い、患者さんの社会復帰を支援していきたいと考えています。
医療法人社団一誠会 河野医院
理事長・院長 河野耕三(かわの こうぞう)
精神保健指定医、労働衛生コンサルタント(保険衛生)、臨床研修指導医、日本精神神経学会精神科専門医・同指導医、日本精神科産業医協会認定医
所属学会/日本精神神経学会、日本デイケア学会、日本うつ病リワーク協会、日本精神科産業医協会、日本精神保健・予防学会